奥歯のインプラント治療

奥歯が悪い、無い方は高確率で前歯を失います！ 先ずは以下の写真をご覧下さい。  

２枚共に左右下の奥歯が悪く、大分以前に抜かれて入れ歯を長いあいだ入れている状態です。  

この方は歯の無い右側に向かって残っている歯が傾いてしまっているのが解りますか？？？

そう、しっかりした大黒柱が無ければ建物と同様に歯も傾いてしまい崩壊するのです！！！ この方は左右奥歯が長いこと無く上顎と下顎が圧迫されて上の前歯が下の前歯に突き上げられ前方に押し出されてしまっています！！

しかも既に１本は無く、他の歯もグラグラです。。。 なぜかって？　

奥歯は２階建ての家に例えるならば、家を支える構造上無くてはならない大黒柱です。  

想像してみて下さい！貴方の住んでる家の柱に欠陥が有り、やわな状態を。。。
二階に上がると床がべこべこし、揺れを感じる家に住んでいる事を。。。
そんな家に住み続けられますか？ いつの日か突然２階が１階を押しつぶしてしまうであろう家に。。。
それともだましだまし「まだ大丈夫」と言い聞かせ住み続けますか？  

これとまったく一緒で、大黒柱が無くなった口の中も徐々に崩壊して行きます、間違いなく！

しかも自覚症状はなかなか感じないのが普通です。  

奥歯が無く、または弱っている方、前歯に指をあててみてカチカチと噛んでみて下さい、
もし前歯に大きな振動が触れたり、動くならば非常に危険な状態に既に陥っています！すぐに受診して下さい！！  

前歯が既に弱っている方も先に奥歯を治療しましょう！！！ もうわかりましたね、
大黒柱がしっかりしていないのに前歯ばかりに気を取られ治療しても、良い結果は長続きしにくいということが。 上下の奥歯（大黒柱）をしっかりとインプラントを用いて立て替え、その後前歯にもインプラント等を用いて審美治療をしました。  

奥歯インプラント治療の方法、期間

まずは下の写真をご覧下さい、上の奥歯が欠損しているのが解りますよね？ この方は相当量の骨を歯の感染（重度歯周病）によって失われたため、
先ずはインプラントが入れられるだけの骨を再生しました（サイナスリフトおよびGBR歯槽骨増大術）。 再生した骨が成熟するのを半年待ってから、インプラントを埋入します。
術前と比較しかなりの骨が３次元的に再生されています。
下の写真の奥歯の宙に浮いている白い歯が最終的に提供する残存歯と調和のとれた長さ、形です。

が、やや未だボリュウームが足りません。 従ってインプラントを入れるのと同時に再度骨を再生する処置を行いました。 多くの場合、大幅な骨を再生する結果として歯の周囲を本来取り囲んでいる固い角化した歯肉が不足しやわらかい頬の内側の粘膜様の歯肉におおわれていましまいます。

もし、そのままインプラントに歯を装着したならば、歯ブラシをする際に痛んだり、インプラント周囲の骨が若干溶けやすい状況になる可能性があるため、 以下の写真のように上顎内側の固い角化歯肉をインプラント周囲に移植します。  

移植前 移植直後   移植後２週間、移植した歯肉は定着し、仮歯を装着しました。

術前から考えれば元々歯の有った状態と変わらない結果を提供できました。  

奥歯だから人に見えないから問題ない？　
奥歯だから１本２本無くても問題ない？  

確かに一般の方はそう考えている方が日本人には多いのは事実でしょうね、
しかしこの記事を見て頂けた方はご理解して頂けたでしょう、奥歯が大事である事を。

さあ、きちんと治療しましょう大切な奥歯、大黒柱を！